梅園先生の言葉

このページは会員の皆様の投稿によって作られます。梅園先生の作品より、好きな言葉をお寄せください。300字程度に、 出展作品名、その言葉に触発された様子など、その言葉との関わりをお書きください。

梅園先生の言葉は多く伝わり、生きる指針にされてきました。大正2年4月18日の「西武蔵尋常小学校」の新築落成記念に配布された教訓語録が今 も地元に伝わっています。「忠孝の教」「立志の教」「廉恥の教」「修学の教」「勤勉の教」「養生の道」 の見出しの元に梅園先生の言葉を集めています。タイトルだけみるといかにも 古臭い道徳的なにおいがぷんぷんしますが、「心を養う」という観点から見ると、 自分を大事にしてきちんと生きることが、「忠」であり「孝」 であることになるという個人と、江戸時代の身分社会のたてまえとの、 じょうずな折り合いのつけかたが見えてきます。

梅園先生の言葉を、新しい解釈で蘇らせてください。

資料 西武蔵尋常小学校新築落成記念 三浦梅園先生教訓要録pdf

  1. 「其(それ)うたがひあやしむべきは、変にあらずして常の事也」

    『多賀墨卿君に答ふる書』より

    三浦梅園の数ある言葉の中でも一番大事な言葉ではないかと思う。
    好きな言葉であるかと自分に問えば、日々実行できていないので、そうではなく、「大事な言葉」である。 哲学の精神を見事に表しているからである。疑うべきは「変」(変わったこと)ではなく、 「常」(当たり前)の事であると。
    日本人は先進文化を吸収するに長(た)けて、自分の頭で考えることが弱い。批判的、哲学的精神が希薄であると。西洋コンプレックスに駆られる所以である。しかし江戸時代に自力でその精神に到達し、小さいころからそれを実践した哲学者がいた。三浦梅園である。(晴)

  2. 「物二つながら全うしがたし」

    『養生訓』冒頭より

    この言葉は『養生訓』の冒頭に出てくる。「天は二物を与えず」「二兎を追う者は一兎を得ず」などのことわざを連想しがち ではあるが、『養生訓』が「条理」の理論に基づく健康論であることがこの言葉に要約されている。都会の金持ちは健康においては田舎の貧しい農民にかなわない。松は、桜のような美しい花を咲かせないが、常盤の緑をもつことができる。金持ちと貧乏、桜と松、どちらがよいかといえば貧乏に、桜より松に、軍配をあげるのが梅園先生だ。大名からの招聘を謝辞したもの、大作『玄語』は、二つをめざしていたのでは完成できないことをよく分かっていたからだろう。自分にとって大切なほうを選んで邁進せよ、とこの言葉は教えてくれる。(香)

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